地震前兆の目撃報告が集まる掲示板

>>43221 みっちさん

> 素人が自分の思った事は言ってはいけないんですね！
> 変に皆さんを心配かける事を言って申し訳ありませんでしたm(_ _)m

私のコメントをそのように解釈された理由は、私の文才至らぬためであり、そこに失礼があった点について、最初にお詫び申し上げます。
申し訳ありませんでした。

つまり、私が一番伝えたかったことはそこではありません。

この掲示板の利用者で、みっちさんと同じような心配を抱えておられる方は少なくありませんが、みっちさんを含め、そういう心配に悩む方々に私が申し上げたいことは、

「素人は黙っていろ」ということではなく、
「正しく知って、正しく恐れる」ことの大切さを知る人が一人でも多く増えて欲しい

ということです。この掲示板のテーマでもある「大地震の予測に使えそうな前兆」とは何でしょうか。多少の解釈の違いはあるかもしれませんが、おおよそ

「大地震の発生前にだけ発生頻度が増えるが、普段はめったに発生しない現象」

といったところでしょうか。ところが前半が省略された後半だけが独り歩きして

「自分にとって経験のない現象」
「見た目にインパクトのある現象」
「何となく気になる現象」
「世間で珍しいとされている現象」

つまり「異常な現象は地震前兆？」と結びつけてしまう方も少なくないようです。ここで私は「異常」という言葉の定義そのものに問題ありと睨んでいます。

たとえば、あるネズミの心拍数が毎分200回だったと仮定しましょうか。
この心拍数は正常でしょうか、異常でしょうか？
我々の心拍数は平静時に60〜70回程度で、その３倍も打ったら多すぎて異常でしょうか？
資料によって異なりますが、ネズミの心拍数は通常300〜500回だそうです。
ということは200回はかなり少ないほうですね。

脱線しましたが、ある現象が異常なのかを判断する際、正常の範囲を調べずに、自分の知識や経験、直感だけを基準にしてしまうと誤った判断をしてしまう場合がある、という事例として紹介させて頂きました。

ネット上には、地震への不安をあおりたてる予知まがいの怪しげな情報をよく見かけますが、

「民間レベルで捕捉可能な現象の中で、実際に地震前兆であると確認された実績のあるものは、今のところひとつもなく、全ては将来の研究成果が期待されるものばかり」

という正しい事実を知っておくことは大切です。また「異常かな？」と感じたら、そう感じた自分の感覚はモノサシとして使える客観性が備わっているかどうかを冷静に振り返ってみることも大切で、そのために最も効果的な方法は「既存の知識体系を調べて比較してみる」行為です、というのが私が最もお伝えしたかったことです。

私がこのような投稿をすると「せっかく高まりかけた防災意識に冷水をかける行為に等しく、もし近々大地震が発生したらおまえは責任を取れ」といった反論をされる方もおられます。たとえ誤った手法であっても、それに基づいて発動判断した防災対策が命を救ってくれる可能性はゼロではありませんが、それはくじ引きや占いに基づいて発動判断した防災対策が救ってくれる可能性と全く同じ、という点に気をつけておく必要があります。

心配しておられる大地震が発生するのか？しないのか？といえば、必ず発生します。ただ、それがいつ、どこで起きるかは、現在の技術では誰にも決して判りませんので、１ヶ月後かもしれませんし、１分後かもしれません。

ネットにあふれる怪しげな情報に対しては「地震について判っていること」と「地震についてまだ判っていないこと」の境界線は今どこにあるか、という視点から冷静に判断されることをお勧めしておきます。ただし、その際「まだ判っていないことを判ったことのように騙る情報」「すでに判っていることを判っていないことのように騙る情報」もあふれていますので、その見極めにはある程度の技術が必要かもしれません。