地震前兆の目撃報告が集まる掲示板

> 今日、熊本で震度4の地震があった。
> 思い込みでは無かったようだな。
> dark氏の見解が聞きたい。

11/9夕刻、熊本など各地で西の空に賑やかな雲が出現し、隣の地震雲掲示板やSNSは、これは地震雲では？と色めき立ったのは皆さんよくご存知の通りだ

その雲の正体として、少なくとも以下4通りの選択肢が思い浮かぶ

1) 熊本県熊本地方を震源とし2016年11月11日 10時12分に発生したマグニチュード4.2/最大震度4の前兆だった可能性

2) 11月10日〜11月11日に発生済みの別の地震
https://goo.gl/bqGAUa
の前兆だった可能性

3) 今後発生する地震の前兆である可能性

4) 1)〜3)以外に原因があった（＝地震前兆ではなかった）可能性（一例として「低気圧や前線の接近など、西から順に天気が崩れる前の夕暮れ時の西の空」は、例外なく11/9のように賑わうことが知られている）

それぞれの選択肢をたがいに比較／検討する前から、どれかひとつに絞り込んでしまう（＝他の選択肢を否定する）考え方は、稚拙というべきだろう

〜〜〜〜以下はご参考まで〜〜〜〜

雲と地震の相関関係を示す材料として、的中した事例だけを抜き取ってくる考え方は間違っている

なぜなら、頻繁に発生する現象同士であれば、両者に関連がなくても、的中に見える組み合わせが高確率で出現するからだ

具体的にいうと、

「あやしい雲が出た後」の「地震」の起き具合

を見るだけでは不十分で、

「あやしい雲が出た後【以外の時】」の「地震」の起き具合

と比較した結果、前者のほうが高い、といえるかどうか、の観点が必要だ

これは、雲と地震の関係に限らず、そもそも傾向や関連とは何か、という、物事を大枠ザックリと捉える考え方の基本でもある

実際には、そこまで面倒な比較分析などできる暇人はいないだろうし、それを要求するつもりもないが、

・それをすませる前に傾向や関連は導けないこと

・それをはしょって、傾向や関連があるかのごとく語られる事例には、耳を傾ける価値がないこと

程度の知識は持っておくといい

比較のプロセスぬきに導かれた、傾向ぽく見えるものには「ジンクス」あるいは「思い込み」といった名前がついている