地震前兆の目撃報告が集まる掲示板

> 九州に住む友人なら虹が縦になったような不思議な写メを見せてもらいました。こちらも不安です。

「大気光学現象」というキーワードでググって、見比べてみるといい

「虹が縦になったような」現象の正体は、おそらく大気光学現象のひとつ「幻日」ではないだろうか

大気光学現象の数々は、いずれも

・雲を形成する水滴または氷晶の「形」と「観察者から見た位置関係」
・太陽の「観察者から見た位置関係」

の条件が揃うだけで発生し、これら２つの条件が示す通り、地震前兆が絡んでくる余地がない

「なにかの（地震の）前兆」

とは本来

「なにかの（地震の）発生前になると普段よりも発生頻度が高まる現象」

のはずだが、この掲示板を眺めていると

「自分の知らない現象だから地震前兆かも？」

といった論理性を欠いた扱いをしょっちゅう見かける

これは人間を含む動物全てに備わる危機回避本能だから「得体の知れないもの」に不安を抱き、避けたいと願うのは自然な反応ではある

ところがこの本能は「危険がなく避ける必要のないもの」にも誤反応してしまうことがある
また、そのような誤反応の回避手段があることを知っておくといい

動物の場合「対象の得体を知っている」かどうかの判断は、

「DNAによって伝えられた知識」
「本人の体験」

の２つの基準だけで判定されるが、人間は例外でもう１つ

「他人から得た知識」

も基準に追加できる能力を持っている

「自分にとって未知」という理由だけで、危険がなく避ける必要のないものにまで怯えることをよしとするか
「自分が無知なだけで、人類としては既知だった」と謙虚に受け入れることができるか

どちらを選ぶかは人それぞれの勝手だが、危機回避本能の誤反応に無駄に振り回されるのを避けたいなら、自分は後者でありたいと願い、知見を高めるための工夫をしてみるのが一番の近道だろう